「魔法使い」ジュヌヴィエーヴ・カストレイ展

この度、目白のブックギャラリー、ポポタムと、日米の優良インディー音楽の良き紹介者であるレーベル、7epと協同して、ジュヌヴィエーヴ・カストレイの絵の展示を開催することになりました。彼女の作品は、これまでにスウィート・ドリームスの創刊号&第3号に掲載したり、2年前には「仮面」と題した展示を同じポポタムでやらせていただいたりしていたので(そのときのカタログ&ポストカード・セットもまだ売っていますので、ぜひ)、その存在を気に留めている方も多少はいらっしゃるかもしれませんが、ここであらためてご紹介を。
1981年、カナダ、ケベックに生まれた彼女のイラスト/コミック作品は、何といってもその精緻な描写力が身上です。素朴で愛らしいキャラクターの造作や自然の幻想性、そして、例えば同じフランス系カナダ人コミック作家の先輩格であるジュリー・デュセー作品から受け継いだような不良少女性イン都会の通り。その両面をたずさえているのが、彼女のチャームポイントと言えるでしょう。
また、グラフィック・ノベルだけではなく、陰影の深い歌を歌うシンガー・ソングライターとして音楽活動も継続している彼女。これまでにウォーヴやオ・パンといった名義で、オリンピアのKレコードや、ポートランドのマリッジ・レコードから味わい深い作品(もちろん、パッケージには彼女のイラストが使われています)を何枚か出してきました。個人的にも、ポートランドを代表するシュールなラウンジ・コンボ、ウォータリー・グレイヴスとの共演アルバム『The Watery Graves of Portland and/et Genevieve』は愛聴盤の1枚、おすすめです。
今回の来日では、一足先にやってくるパートナーのフィル・エルヴラム(マウント・イアリ)の日本ツアー最終日に出演が決まっていますが、さらに、本展示を祝して、そのオープニングの晩にパフォーマンスをしてくれることが決まりました。会場のスペースの都合から限定30名となっておりますので、ぜひ、お早めにご予約ください。それでは、会場にてお待ちしております。詳細は下記のとおり。
「魔法使い」
ジュヌヴィエーヴ・カストレイ展

2010年3月17日(水)~27日(土)
時間:正午12時~午後7時(最終日のみ午後5時まで)
定休日:3月22日(月)

ギャラリー・ライブ
3月17日(水)
開場 7:30pm 開演 8:00pm
入場料:1,500円
ジュヌヴィエーヴ・カストレイによる音楽とパフォーマンスをお楽しみください。
予約受付:ブックギャラリー ポポタム(先着30人限定となります)

「魔法使い」は、ジュヌヴィエーヴ・カストレイにとって、ブックギャラリー・ポポタムでの3度目となる個展です。今回の展示は、「ウー」というキャラクターに焦点を当てたものとなります。猜疑心にとらわれた18歳の少女、ウーが世界を見渡す眼差しとは。気難しいウーの友達はパンクスやヒッピーたち。がらくたを集め、ゴミ箱をあさる日々。魔法使いのような格好をしているウーだけれど、その魔法は、心配をいろいろ抱えながらも、なお、その上をふらふらと漂っていられることにあるのかもしれません。また、本展には、ジュヌヴィエーヴ・カストレイが2009~10年に制作した最近作も展示される予定です。

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