パリ、パリ、パリには行ったことがない。が、先日、現在来日中(下のエントリー参照)のマクラウドさんに会ったとき、現在ベルギー在住の彼とヨーロッパの話か何かになった折、「フランスって日本に似てるのかもね」みたいなことを口から出まかせで(だって行ったことないし)言ったところ、「そうそう、僕もそう思う」と。そしたら、火曜日、ルーファス・ウェインライトのコンサート。ステージ上で東京の話になって、そのルーファスが「パリと東京は似てるんだ」と話しはじめる。「パリと東京には似た種類の悲しみがある」と。東京、東京、東京の悲しみ……。
場面は変わって雨の東京。スウィート・ドリームスで連載をはじめていただいた京都在住のミシシッピさんのコミックは、雨の東京からはじまった。ここにもまた東京の悲しみがにじんでいる、のかもしれないけれど、しかし、パリではなく筆名はミシシッピ。偶然、今、片岡義男さんの『ぼくはプレスリーが大好き』を読んでいて、ちょうどその第9章「ミシシッピー河により近く」に差しかかったとき、京都在住のミシシッピさんから東京在住のぼくのところにダイレクトメールが届いた。展示のお知らせ。10月10日まで、すずきあいさんと二人展を開催中とのこと。そして、10月17日まで、京都と独ハンブルグの若手作家20名による交流展も開催中らしい。ゴキョウミのある方、ぜひ見に行ってみてください。
kemo・noke—ケモ・ノケミシシッピ×すずきあい2010年10月1日(金)~10月10日(日)MIT—京都×ハンブルグ往復書簡vol.1artzone(京都・三条河原町)2010年10月2日(土)~10月17日(日)
そして、今、開いているページにはこんな一節が引用されている。
問「二枚目のアルバムにはどのような曲が入るのですか」
テリー・アドムズ(編注:原文ママ)「カーラ・ブレイの曲がふたつ。二曲、つくってくれたのです。でも、ひとつは悲しすぎて、できない」(NRBQ)
悲しすぎて、できない……。