イ・ラン − 世界中の人々が私を憎みはじめた

 韓国ソウルで活動しているイ・ランというアーティストのことは、例に漏れずラフくんやパク・ダハムくんを通して知ったはず。でも、彼女と実際に会えたのはそれほど昔の話でもなく、2012年の初来日ツアーはよく知っている友人・知人たちがオーガナイザーだったのに見逃してしまっていたので、最初は……えーと……最初は多分、東京・幡ヶ谷のフォレストリミットにYamagata Tweaksterを見に行ったとき、2013年だろうか。その時、彼女はユ・ヘミらと一緒にダンサーのひとりとしてYamagata Tweaksterに参加していて「ああどうも、ようやく会えました」とかなんとか。そのときイ・ランとヘミはお土産で納豆の缶詰をくれたのではなかったっけ。

 それとも若者たちが押し寄せるいつかのTOKYO ART BOOK FAIR、会場内のYOUR MIND(ソウルの本屋さん)あたりのブースが最初だっただろうか。イ・ランの4コマ漫画集を買うとパクくんやラフくんがたくさん登場して、ホンデの日常に読者をポンと置いてくれるのだった。それとも、韓国ツアーから帰国したばかりのASUNAくんが空港からうちに来たとき、仁川空港で見送ってくれたラフくんがお土産にくれたというキンパの銀紙の裏側にイ・ランがいたような気もするし、もしくは、こういう草の根韓国ツアーの先鞭をつけたP-heavyのチフミちゃんからツアーの様子をいろいろ聞いたとき、そこでもう彼女の名前が出ていたのかもしれない。それともイ・ランが日本の兄と慕う新宿IRAの成田さんの口から、という可能性だって……。

 というわけで、気づくと今春、彼女のアルバムをスウィート・ドリームス・プレスからリリースすることになりました。イ・ランは強くて自信満々でか弱くて面白い。簡単な言葉の組み合わせで、たわいもないことの深みや素晴らしさや嫌らしさや浅はかさに気づかせてくれるのです。軽やかなアコースティック・ポップが多くのリスナーを惹きつけたファースト・アルバム『ヨンヨンスン』から4年が経って、ようやく出来上がりそうなセカンド・アルバムはタイトルを『神様ごっこ』というようです。果たしてどんなパッケージでお目見えなるのか、どうぞ楽しみにお待ちいただければと。

 さて、先日「ビデオができた!」と久しぶりにイ・ランからメッセージが来て、早速そのファイルをダウンロードして見てみると……、これが、とんでもない作品でした。彼女の歌詞を日本語にした字幕もついています。どうぞ突き落とされるように聞いてみてください。甘美で、そして誠実なアルバムからの1曲、タイトルは「世界中の人々が私を憎みはじめた」です。

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