ホーリー祭(以下はウィキペディアより引用)
インド暦第11月の満月の日(太陽暦では3月に当たる)の午前中がクライマックスであるが、前日から色粉の掛け合い等を始めることもある。祭りの前週から繁華街には色粉や水鉄砲(主に子供が使う)を販売する露店が多数出る。人々は色粉等を購入して準備する。当日は他のヒンドゥー教の祭りと異なり特定の神に対する祭礼は無く、地域の人達が集まって祭りが始まる。
祭りが始まると友人知人はもとより通りがかった見知らぬ人にまで顔や身体に色粉を塗りつけたり、色水を掛け合ったりする。色粉を塗りあった後は「ハッピー・ホーリー」と言いながら抱き合うことも多い。最初は特定の色を額に塗る程度だが、次第にエスカレートして顔全体や体中が色だらけになってしまう。また ヒンドゥー教徒は比較的飲酒を忌避するが、ホーリー当日だけは盛大に飲む人が多く、昼頃には芝生や木陰で酔いつぶれている人をよく見かける。
「ヒンドゥー教」というと、思い出すのが以下のやり取り。スウィート・ドリームス第3号に掲載した『The Believer』誌のアラン・ビショップ(サブライム・フリークエンシーズ)のインタビューのアウト・テイクです(アンディ・ベータのブログより)。
アンディ・ベータ:旅行中、さまざまな宗教に接してこられたと思いますが、いちばんしっくりきた宗教は何ですか?
アラン・ビショップ:今のところ、ヒンドゥー教にいちばん興味をかきたてられ、魅了されているよ。他は、あまり身近に感じられないんだ。これからもずっと、イスラム教の美点と規律に敬服していくことに変わりはないけどね。
インド4千年の歴史上、初のダリット(不可触民)の首相なるか、と話題を呼んでいたインド総選挙は、結局、与党連合が大勝してシン首相の続投が確定。「インド版オバマ」として、下位カースト層の支持を得て勢いに乗った件のマヤワティ氏率いる大衆社会党(BSP)は1議席増の21議席という惨憺たる結果に終わったようです。また、インドと言えば、カースト制被差別民の解放を目指して尽力してきた、インド仏教の最高指導者である佐々井秀嶺師が40数年ぶりに帰国されている、というニュースもあります。カーストから抜け出し自由になるためにキリスト教やイスラム教、仏教へ改宗する者が多いとのことを考えると──だからこそインド仏教が現在一億人もの信者を得ているのでしょう──、その依然とした差別の強さが窺えます。とはいえ、アラン・ビショップがヒンドゥー教に魅了される理由は、むしろ、聖典の『バガヴァット・ギーター』で説かれる無償の行為や、上のホーリー祭の色彩のようなものの中にこそあるのかも。ヒンドゥー教のどういったところが彼にアピールしたのか、ちょっと気になります。