CARSON ZINE #02

ちょうど一週間前『スウィート・ドリームス』第1号でも大好評連載ページでお馴染みのチーム・キャシーの1/3であるDIRTYさんより、とても嬉しい郵便物が届いた。僕はそれ以来、その中身をずっとカバンの中に入れて持ち運んでは、ことあるごとに見入っていたため、せっかく送ってもらったのに僕のは早くもくたびれた感じになっているのだが、そのせいでまた手放せなくなるような、そんなブツなのだ。さて、それは、コピー機で複写されて、ホッチキス止めされた20ページほどのリーフレットで、表紙に「CARSON ZINE」いうタイトルが落ち着いた書体でレイアウトされている。「#02」とあるので、当然、これが第2号。第1号は、いつだったか、松本のP-HEAVYというバンドのライヴを見に行った時に、そのメンバーのチフミちゃんからDIRTYさんを紹介された時にいただいたことを覚えている。で、もちろん、当然のように第1号も、僕のはちょっとヘタっている。ともあれ、そのDIRTYさんのパーソナル・ジンである『CARSON ZINE』の第2号が、実に久しぶりに完成した、というわけなのだ。これは、ちょっとしたことだ。「ちょっとした」と書いて気づいたのだが、この言葉、「ちょっとした贈り物」のように「ささやかな」という意味で使うことが多いけど、「これはちょっとした見物だ」のように「侮れない」みたいな意味で逆説的にも使えるし、そういう意味でも『CARSON ZINE』は「ちょっとした」ものと言えるかもしれない。ジョン・ウォーターズ映画のファンならなじみ顔のクッキー・ミューラーや、ブラットモービルのアリソン・ウルフのこと。エミリー・ディキンソンの姿や、ぼくも大好きな映画『タイムズ・スクエア』からの1シーン。友達と作ったというクロス・ステッチでのメッセージには大文字の「KEEP ON LIVING」の3ワード。そして「でもやるんだよ」の横断幕。それぞれを、それなりに紹介したり解説したりしたものならたくさんあるだろうけど、ぼくが上気してしまうのは、そのトピックが何であれ、他ならぬ彼女が、それらをどのように受け取って冒険に乗り出したか、ということが誌面から溢れているからに尽きるだろう。こうやって鼓舞されることって、あらためて大事だなと思うし、この「鼓舞」は「バトンを渡される」という意味にもなり、「笑わされた」や「泣かされた」「考えさせられた」はもちろん、「友達に電話した」だとか「バンドを組んでしまった」になってもいいし、「体重が5キロ減った」なんてことにはならないけど、ひょっとしたら「仕事を辞めちゃった」ってことにだったらなりかねないものなのだ。さて、なので僕はこれから……。『CARSON ZINE』は、ここここで手に入るようです。ぜひ!

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