二〇一六年のはるでら

 3年ぶりに町田の簗田寺(りょうでんじ)で「はるでら」というイベントを開催します。前回も出演したレイチェル・ダッドICHIくんに加え、さらにふたりとは付き合いの長いコラ奏者のウィル・ニューサム(レイチェルとはザ・ハンドというバンドをやっています)もやってきます。この3人のことなので組んずほぐれつ、誰かが誰かのセットに飛び入り参加、なんてことも自由自在にやってくれるのでしょう。また、レイチェルのセットには妹のベッツィー・ダッドのアニメーションの映写が重なったり、と、何やら特別な仕掛けも用意してくれているようです。さらに京都からは、スウィート・ドリームス・プレスからアルバム『セカンドライン』のリリースを控えた素晴らしき哉人生楽団、風の又サニーと、T.V.not januaryHei Tanakaのメンバーとしてお馴染み、池ちゃんこと池田俊彦のソロ・プロジェクトである「おれ、夕子。」の出演も決定しました。もちろんこの紹介順が出番順のわけもなくタイムテーブルなども発表しませんので、最初から最後まで丸ごとゆっくり楽しんでいただければと思います。

 また、今回は前回の「あきでら」の楽しさの大きな一因だったお店のエリアを少し充実させてみました。前回同様、静岡県三島市からCRY IN PUBLICの面々が個人の営みや冒険、悩みや恐れを綴ったZineやリトルプレスなどを、そして元HMVの名物バイヤーだった清水くんのRecord Shop Reconquistaは古今東西の美しくも恐ろしい音盤をいろいろ持ってきてくれるようです。

 加えて東京・目白のブックギャラリー・ポポタムが古本やリトル・プレス、もしかしたら所縁のある作家さんのあれこれも? また、欧州で見つけたヴィンテージ古着や雑貨を担いで日本中を旅して回るベコちゃんのcaikotも初登場。さらに簗田寺ではNoahlewis’ Mahlon Taitsの一員としてノコギリを鳴らしてくれたこともある森田くんの中古盤店TURN ONも飛び切りの珍盤名盤を隠し持ってるとかいないとか。余談ですが、caikotとTURN ONはただいま国分寺にお店をつくろうとしていて、こちらでその奮闘ぶりを見ることができたりします。

 なお、終演はまだバスの本数も多い19時半頃を予定していますが、それでも開場から5時間の長丁場、美味しい食べ物は埼玉県越谷市から「こにまるカフェ」さんが出店されますのでどうぞご心配なく。飲み物もアルコールからソフトドリンク、いろいろ揃えておきましょう。

 とはいえいつものように準備万端にしすぎぬよう、ちょうどよい抜けがあったらこれ幸い。五度目の「はるでら」でお待ちしております。最後にそうそう、フライヤーにも掲載している上の素敵な写真は友人の作家、ミッチ・カリンが撮影したものを使わせていただきました(よーく見ると面白いんですフライヤーでご確認ください)。そういえば彼の小説を原作とする映画『Mr.ホームズ 名探偵最後の事件』の公開ももうすぐですねー。

はるでら
4月17日(日)東京・町田 簗田寺(りょうでんじ)
東京都町田市忠生2-5-33
出演:レイチェル・ダッドICHI、ザ・ハンド(レイチェル・ダッド+ウィル・ニューサム)、ウィル・ニューサムおれ、夕子。風の又サニー
出店:CRY IN PUBLIC(Zine)、Record Shop Reconquista(レコード/CD)、TURN ON(中古レコード)、caikot(ヴィンテージ古着)、ブックギャラリー ポポタム(古本/リトルプレス他)
フード:こにまるカフェ
開場 2:30pm/開演 3:00pm(終演予定 7:30pm)
料金 3,000円(前売り/当日とも)*中学生以下無料
*今回、メール予約は特に承っておりません。前売りチケット/当日受付ともお値段に変わりはありませんので、当日会場にそのままお越しください。現在のところ(4月16日)場内のスペースにはまだ余裕があると見込んでいますが、ただし、当日券で予想以上のお客様が来られた場合、先着順でのご入場はもちろん、場合によっては入場制限となる可能性もないとは言い切れませんので、お早めの到着をお勧めいたします。
音響:Flysound 協力:簗田寺
企画・問い合わせ:スウィート・ドリームス・プレス(info.sweetdreams@gmail.com)、saitocno(info@saitocno.com

チケット:スウィート・ドリームス・プレス・ストアsweetdreams.shop-pro.jpご注文受付を終了しました(4月12日)|ブックギャラリー ポポタム(東京都豊島区西池袋2-15-17)
*レイチェル・ダッドの刺繍のアートワークを使った特製前売りチケットを上記2店舗ブックギャラリー ポポタムにて販売いたします。計120枚のみのご用意となりますので、どうぞお早めにお買い求めください。なお、ご入場は前売りチケットご持参の方を優先的に、チケット記載の整理番号順となります。あらかじめご了承ください。

会場アクセス:小田急線町田駅西口バスターミナルより「町33下山崎行き」「町32小山田桜台行き」もしくは「町34小山田桜台行き」にご乗車いただき、「忠生2丁目」バス停で下車ください。そこから会場までは徒歩5分ほどです。ちなみに町田駅から「忠生2丁目」までの乗車時間は約20分ほどでしょうか。タクシーを利用される場合は町田駅(もしくは古淵駅か淵野辺駅)から簗田寺の住所(町田市忠生2-5-33)を告げてご乗車ください。近所に目印となるような施設として忠生公園や山崎小学校がありますが、念のため付近の地図をプリントアウトしたものを持っていくといいでしょう(地図はこちらです)。運賃は2,000円程度かかりますので、ご同行の方と一緒に同乗される方がお得です。なお会場近隣には駐車場がございません。会場にもお客様用の駐車場のご用意はありませんので公共交通機関をご利用ください。

レイチェル・ダッド(Rachael Dadd):英ファーナム出身のシンガー・ソングライター。2004年より拠点をブリストルに移し、ディス・イズ・ザ・キットことケイト・ステイブルズとのホエールボーン・ポーリーやウィグ・スミスとのザ・ハンドといったサイド・プロジェクトも開始、ブリティッシュ・フォークの可憐な超新星として注目を集める。最新アルバムは2014年の『We Resonate』。マグパイという手芸ブランドも手がけ、展示会やワークショップなど精力的に活動している。

ICHI(イチ):英ブリストル在住の発明音楽家。木琴、鉄琴、トランペット、アコーディオン、コントラバス、メロディカ、タップシューズ、風船、タイプライター、自作楽器などを自在に操り、その奇想天外でユーモラスなライブ・パフォーマンスは世界中で喝采を浴びている。最新アルバムは2015年にリリースしたサード・アルバム『maru』。NHKで放送中のアニメーション『おんがく世界りょこう』の主演キャラクター「イチくん」のモデルでもあり、同番組に楽曲提供もしている。

Will Newsome(ウィル ニューサム):英ブリストル在住のシンガー・ソングライター/マルチ演奏家。アフリカ=ガンビアに滞在して習得した弦楽器コラ(アフリカン・ハープ)の演奏家としても知られる。レイチェル・ダッドとのユニット、ザ・ハンドと並行してソロ・アーティストとしても活動し、その詩的で情緒あふれる音楽にはファンも多い。過去にはクラムボンの原田郁子ともコラボレーションしている。

おれ、夕子。:生活感たっぷりにメンバー全員が歌声を合わせていく人気グループ、T.V.not januaryで太鼓と笛と歌を、さらに元SAKEROCK、ショピンなどでも活動する田中馨のHei Tanakaでドラムスを担当する池田俊彦の弾き語りソロ・プロジェクト。正直でちょっと泣けるハートウォーミングな唄の数々は、彼の手がけるイラストレーション同様、そこに素朴とおとぼけと愛嬌が絶妙にブレンドされていて、そこがたまらなく切ない。

風の又サニー:アナップルのメンバーだった今成哲夫を中心に2009年より活動を開始した京都の5人組、チューバやヴァイオリン、ピアニカから放たれるいくつもの息遣い、そして往来を自由に行き来する打楽器(を担当するのは現在センセーションを巻き起こしているシャラポア野口)に見守られて出航していく、その歌の生命力が彼らの独壇場だろうか。本年4月にセカンド・アルバム『セカンドライン』のリリースを控えている。

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